しかし、一方でこれは、自分に対する重大な問いかけではないだろうか。
なぜ、私は八重山古典民謡をやっているのか。なぜ、仕事を休み、大枚を叩いて、札幌から八重山までわざわざ赴き、コンクールを受けたり、この小浜節大会に参加したりしているのか。
ここではそれを考えたい。
実際に、八重山古典民謡を勉強してみると、八重山の人々が自分らの歌をご先祖から大事にして唄い継ぎ、それを誇りにしていることが分かった。
その一方で自分を見ると、故郷の北海道にも江差追分をはじめとして良い民謡がたくさんあるが、自分がこれらを何も知らないことに気付き、同時に、それを恥ずかしく思った。
そこで、北海道民謡も勉強してみた。江差追分や自分の故郷、道南の「道南口説節」を勉強した。このような地元の民謡の集まり出て分かることは、民謡人口は、意外に多い、ということ。
意外に、と言うか、民謡の愛好家は非常に多いし、やはり民謡はどこでも郷土の誇りなのである。
今は、北海道民謡の方は一時中断して、八重山民謡に集中している。来年は最優秀賞のコンクール受験も控えているのでこれに集中している。
故郷の北海道を愛する気持ちは誰に劣ることもないのだが、音楽に関していえば、正直に申し上げると、残念ながら北海道民謡より八重山民謡の方が自分は好きである。
また、このことこそが、自分が八重山民謡の稽古を続け、わざわざ石垣島でコンクールを受け、この度、小浜節大会に参加した理由なのだな、と言う事が、小浜島に来てみて初めて分かった。
小浜島大会から1週間経った時点で録音した。
まだ、小浜島の余韻の残るうちに、唄を録音しておきたいと思ったのである。
実はこの1週間で、5−6回試みたが、なかなかうまくいかない。
まあ、今日、何とか、これか、というものが唄えたので、これを録音した。
石垣島の西垣竹三先生をお尋ねし、お稽古を付けていただいた。私は孫弟子にあたるので。
この時、今年、最優秀賞を受賞された方といっしょにお稽古をした。彼は、明日(10/26土曜日)に、八重山古典民謡コンクール発表会に出場するので、その時の唄をお稽古したわけである。
越城節 と 石ぬ屏風 を斉唱したが、キーはC#という高いキーでやった。
私はこの曲はいつもBで練習している。以前、Cで練習していたが、うまくいかないので、Bに落として練習しているのである。
C#は大変だった。ハッキリ言って声が出なかった。でも、このように自分に時に厳しいものを荷して練習しなくてはいけないのだなあ、とつくづく思った。
したがって、本日は小浜節をCで唄っている。自分にとってはかなり高いキーである。
しかし、やってみると、できるものだ。これが、小浜島の余韻の為せる技なのだろうか。
終わりに 北海道の人間の自分がなぜ八重山古典民謡をやっているのか
謝辞
私の今回の小浜節大会参加をご快諾して戴いた岩見沢の三浦直信先生と石垣島の西垣竹三先生にあらためて御礼申し上げます。自分が考えていた以上に収穫の多い大会でした。このころ、自分は人生のターンングポイントをとうの昔に回っており、人生が有限であることに気が付いております。小浜節大会はもちろん毎年行われていくものと思いますが、自分にとって参加出来るのは、一期一会のことと思います。
その意味でも、重ね重ね感謝申し上げます。
謝辞
私の今回の小浜節大会参加をご快諾して戴いた岩見沢の三浦直信先生と石垣島の西垣竹三先生にあらためて御礼申し上げます。自分が考えていた以上に収穫の多い大会でした。このころ、自分は人生のターンングポイントをとうの昔に回っており、人生が有限であることに気が付いております。小浜節大会はもちろん毎年行われていくものと思いますが、自分にとって参加出来るのは、一期一会のことと思います。
その意味でも、重ね重ね感謝申し上げます。
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八重山古典民謡の調べ・・・八重山古典民謡コンクール最優秀賞を目指して
橋本英樹 記