2013年12月2日月曜日

第25話 自分の番が終わって



前花さんが今年のチャンピョンとなった お囃子は奥さんである


 私の番は終わった。 

 私の次は優勝候補の前花さん、石垣島宮良出身。一昨年の石垣島でのとぅばらーま大会の優勝者。さすがに完璧な唄だ。全てが揃っている。声の質も良い。安定感がある。

 お囃子は奥さんとのこと。笛の人も連れて来ているのだ。

 優勝は彼だろう。誰もがそう思ったであろう。

 ということで、小浜節大会は終了。




前年度チャンピョンの中島萌さんが小浜島のユンタを披露

 あとは、審査を待つ間、前回の優勝者の中島萌さんが、唄を披露してくれた。 
 この人は同門である。最近めきめきと力をつけてきた人。小浜島のユンタや赤またー節を披露してくれた。
 さらに前々回の優勝者、増田恵さんも唄ってくれた。

 こちらの地元の小浜節 そして、最後に小浜節優勝者らしく、ふたりで、工工四の小浜節を唄った。さすがにお二人とも新進気鋭の実力者。これからの八重山古典民謡を担って行く逸材ではないだろうか。

 さて、審査。

 優良賞(3位)、優秀賞(2位)、最優秀賞(1位)の準で発表。




八重山毎日新聞の記事(翌日の平成25年10月27日発行)

  3位は前津さん。彼の唄を聴いていなかったので、どんな人か分からなかった。2位は宮良康成先生の合いの手やった女性。順当だ。1位は順当すぎるほど順当だが、前花さん。可愛らしい感じの 奥さんは泣いていた。そこに人生があった。

 最後は前花さんが唄ってくれた。合いの手は奥さんだ。みんなで手拍子をして斉唱して終了だ。意外とこのようなのも楽しいものだ。変に手拍子をしないように注意した。

 終わったと、舞台で写真を撮ってもらった。

 テントで着替えた。このような所ではみんな一つのことをやり遂げたというような何となく戦友という感じになる。

 風がいよいよ強くなり、テントがばたばたと風で煽られている。

 

 何か屋台でビールでも食べ物でも買おうかな、と思うと、すでに大方撤収していた。まあ、選手の人も地元の人が多いから、めいめい自分の家族や親戚やら中まで車で移動した。

 私は歩いて集落へ。真っ暗だし、標識のようなものはないので、人に聞いて集落を目指した。逆に行く所だった。小浜島も歩くには広い。変な方向に行ったら大変なことになる。一度、昼に行っておいて良かった。勝手が分かっているから。

 くらい道を三線とリュックを持ってトボトボ歩いた。

 三叉路を右に行くと集落だ。




八重山毎日新聞の記事(翌日の平成25年10月27日発行)
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八重山古典民謡の調べ・・・八重山古典民謡コンクール最優秀賞を目指して


橋本英樹 記               

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